バイオマスインキでお手軽に環境配慮しましょう。

こんにちは。営業のNです。

1年近く前に植物油インキについてのブログを書きました。

そのときに次はバイオマスインキについてご説明しますと書きましたが、そのままでした。すいません。
あらためてバイオマスインキについてご説明します。

 

(1) バイオマスインキとは

こちら東洋インキ様のページが詳しいのでご参照ください。

上記頁から抜粋しますと
バイオマスインキとは、植物由来の資源を原料の一部に使用して製造したインキです。
従来のインキと比較してCO2を削減することができます。
ということになります。

一般社団法人日本有機資源協会が認証しています。
例えば当社が紙器でつかうUVオフセットインキ用のバイオマスインキの認証番号は180032になります。
こちらの頁で認定番号180032とうつとバイオマス度が10%などといった情報が表示されます。

 

インキのどこにバイオマス成分が使われているの?

オフセット印刷のUVインキはおおよそ下記のような組成になっております。
 

UVインキの組成

https://www.toyoink.jp/ja/products/uvcure/ より抜粋)

このうち主にバイオマス成分として「大豆油アクリレート」というのが、
ポリマーとモノマー部分に使われているそうです。

認定されているとおり10%以上はどの色であっても必ず使われているそうです。
10%というのは乾燥重量にて計測するとのことです。

 

(2) バイオマスインキのメリット

バイオマスインキを使うとバイオマスマークが入れられます。
最近、包材に下記のようなマークが印刷されているのを見ることが増えたのではないでしょうか?

バイオマスマーク

マークの意味を解説します。
「10」というのはバイオマス成分が10%以上はいっているということです。
「使用部位:印刷インキ」というのは包材のうち、インキがバイオマス対象製品とのことになります。

さてバイオマスインキの一番いいところは、包材にこのマークをつけるのに
一番手っ取り早いということにあります。

商品を包むフイルムであったり、接着剤であったりと、
バイオマスマークを付けられる部位はたくさんあります。

しかしフイルムなどを従来品からバイオマス製品に切り替えるのは、
品質保証面でかなりの手間がかかることが予想されます。
また、価格の面でもおそらく調達価格があがるでしょう。

そこでインキの出番です
インキでしたら一番簡単に取り組めます。
価格の上昇もほぼないといってもいいぐらいです。
とくに二次包材である紙器のインキだとひとこといってもらえればすぐにでも変更可能です。

世の中にある包材のバイオマスマークをよくみていただいたら
だいたい「インキ」との表示になっていると思います。
これがインキからが取り組みやすいという証拠になっていると思います。

まずは少しでもCO2削減に協力したいとおもいましたら、バイオマスインキからはじめてみましょう!

 

(3) バイオマスインキのデメリットとは

さて紙器においてバイオマスインキに変えるデメリットとはなんでしょうか?

調べてみたところ以下の2つがあるそうです。
1. 特色がでにくい。
2. インキの硬化性がおちる。

1.については確かに特色がでずに苦労した経験が当社でもあります。
しかしこれは実はバイオマスだからということではありませんでした。
色調は顔料がきめています。ここにはバイオマス成分は入っていません。
実は「使用量の問題」とのことでした。
いまだ通常のUVインキと比べると圧倒的に少量のため、いろいろな色が準備できないそうです。
またできたとしても高価格になってしまいます。
そのため、どうしても微妙な特色の調整が難しくなっているとのことでした。

2.についてです。
UVインキはUVランプを照射することで硬化されます。
こちらの硬化効率性が通常UVインキより若干落ちてしまうとのことです。
そのため、バイオマスインキでは、インキの盛り量を増やす濃い印刷をすることができません。
こちらの解決策です。
バイオマスインキの特性を事前に理解し、
データから調整しておき濃く印刷するのを避ける方向にもっていけばいいかと思います。

ぜひバイオマスインキから環境配慮製品への取り組みをはじめましょう!

Pocket
LINEで送る


,
過去ブログ