LEDはインキの退色を早める!?

以前のブログにも書きましたが、印刷インキは光に長時間さらされると 時間とともに退色していきます。
黄色・赤色が退色しやすいです。

なんでも紫外線が影響しているそうです。
詳細はDICグラフィックス株式会社様の下記HPにのっていますのでご参照ください。
http://www.dic-graphics.co.jp/navi/color/fading.html

近頃の店頭ではLEDライトが盛んに用いられてますね。
やはり人は明るいものにひきつけられるもの。
ディスプレイや什器などにたくさんのLEDがついています。

さて、そこで問題になってくるのはインキの耐光性。

「LEDは従来の蛍光灯より退色しやすい」と聞いたことはありませんか?

その真偽を調べてみました。

1.波長について

まずは蛍光灯とLEDの波長を比較してみます。
下記の図のようになるそうです。
出展:コニカミノルタ株式会社さまHP
https://www.konicaminolta.jp/instruments/knowledge/light_bulb/color_rendition

pict_004

一番左端が紫外線です。波長でいうと10-400nmのあたりだそうです。
ご覧になればわかるようにLEDは紫外線が一切でていません。
そもそも「紫外線がでない」というのがLEDのウリのひとつだそうです。

さきほど、紫外線が退色の原因と聞きました。
ということは、LEDだと退色は気にしなくていい??

印刷メーカーにとってはたいへんうれしいお話です。

なんといっても耐光インキは、鮮やかな色がでません。
インキも硬く刷りにくいし、 何よりも価格が高いですから・・

2.インキメーカーに聞いてみました。

専門家にも聞いてみました。
すると、残念・・・・・。
「蛍光灯下とLED灯下を比較したところ、LED灯下の方がやや褪色が早い傾向でした。LED灯下において低波長域の分光パワーが高いことによるものと推察されます」たそうです。

青の波長(450nmあたり)が悪さをしていたのですね。

3.結論

ということで、蛍光灯とLEDとではややLEDのほうが退色しやすいようです。

ただ、それよりも注意しないといけないのは、もっと別の原因でした。
LEDの熱を発しないという特性です。そのおかげで商品のすぐ近くにLEDを置いて商品を明るく照らすことができるようになりました。

結果として、商品にあたる光量が蛍光灯と比べてたいへん大きくなりました。

光量が増えると退色もしやすくなります。

だから「LEDは退色しやすい」と言われるようになったと思われます。

4.実験してみます。

さて、上記が一応の結論ですが、人にばかり頼っていないで、自分たちでも実験してみることにしました。

このような簡易実験設備を作って、LEDと蛍光灯の退色具合を確認することにします。

IMG_1291_2

結果がどうなったかについては、ご興味のある方は弊社営業担当にお問い合わせください。

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