藻類板紙(混抄紙)ってどんな紙??

今回は株式会社ちとせ研究所様のオリジナル混抄紙を使った事例のご紹介です。

混抄紙とは・・・紙の中に木材パルプ以外の異質な素材を混ぜ合わせた用紙のこと。
サトウキビの搾りかすが入っているバガス紙も混抄紙になります。

 

株式会社ちとせ研究所様は微生物・微細藻類などの生物の育種・培養技術を持ち、
バイオ領域におけるプロジェクトを行っている会社になります。

今回ご紹介する藻類板紙は、藻類産業を構築するプロジェクト「MATSURI」の中に藻類で100種類のアイテムを制作する『百人組手』という取り組みがあり、そのひとつとして造られた混抄紙になります。

 

藻類板紙(混抄紙)

藻類板紙(混抄紙)
こちらの板紙にはスピルリナという藻類が入っています。

 

藻類板紙を使ってイベントで使用する台紙を作成しました。
藻類板紙 サンプル台紙
(※現状、藻類板紙は流通していないので使用できません。)
藻類が混抄されていることで斑模様になっており良い風合いになっています。

 

藻類板紙 サンプル台紙
箔押しもきれいに乗っています。
今回の台紙に入るのはソース2種ですが
どちらもしっかり「藻」が入っているそうです。

 

なぜ藻なのか?

藻類は光のエネルギーを利用し、二酸化炭素を還元して多様な化合物を合成します。
食糧・飼料として重要なタンパク質や炭水化物、プラスチックや燃料となる脂質など多岐にわたります。
このように藻類は様々な産業用途に展開することが可能です。
藻類は光のエネルギーを使い二酸化炭素を吸収して多様な化合物を合成し、それらは様々な産業で利用できるため、サステナブルな産業の基盤となります。
引用元:「MATSURI」

 

詳しくはこちら↓
藻類産業を構築するプロジェクト「MATSURI」
なぜ藻なのか?が分かりやすく書かれています。
化粧品含め様々な製品で藻が当たり前に使われる日もすぐかもしれません。

 

最近では山陽製紙様がラベルのセパレーター(剝離紙)を混ぜた混抄紙を作っていました。
(剥離紙は特殊なコーティングを施されている為、リサイクルが難しく通常は燃焼・廃棄されています。)

剝離紙 混抄紙
青色のものが剝離紙で混抄率30%とはかなり剝離紙が混ざっていますね。
触ると、凸凹感があり、独特な紙になっています。

そのほか、衣服の端材からできる紙、コーヒー豆からできる紙等もあります。
混抄紙は混ぜた素材が独特の風合いを醸し出すので見た目、質感ともに唯一の紙をつくることができます。

製紙メーカー様曰く、基本的に混ぜられるものは多いそうです。

当社でも製紙メーカー様とのお付き合いがありますので
「製造工程より排出される端材、廃材で環境に配慮した紙を作りたい」
というご相談がございましたらお気軽にお問い合わせくださいませ。

 

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