環境対応のPPクリアケース(バイオマスPP、再生PP)について

こんにちは。
開発営業部のIです。

お客様から環境に配慮した製品のお問い合わせが急激に増えてきております。

化粧品のクリアパッケージに使用されておりますPPやPETなどのフィルム製品についても、
環境に配慮した製品がないか多くのお問い合わせをいただいております。

今回はPP素材の環境配慮品に関して簡単にまとめてみました。

まずは、化粧品のクリアパッケージでよく使用されている高透明PPシートについて紹介いたします。

バイオマスプラスチック使用PPシート

PPシートの環境配慮品とし最も注目されているのが、
素材の一部にバイオマス原料を添加して、石油資源の使用量を削減したものです。
ここでは、「バイオマスプラスチック使用PP」と呼ぶことにします。

バイオマスプラスチック使用PPのバイオマス度は10%で、バイオマスマーク(日本有機資源協会)をつけることも可能です。

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ロットに関しまして現在1t(1,000㎏)からの受注生産。

1tをケースの数量で例えるとW60×D30×H170ミリのパッケージで厚みが0.3mmだと、1tのシートから42,000部くらい作成できます。

費用的には通常のシートにくらべ10%弱ほど高くなりますが、パッケージの完成品として比較しますと、
シート費用のほかに印刷費や加工費も含まれますので、全体では5%ぐらいのコストアップとなります。
仕様は、W60×D30×H170ミリのパッケージで厚み0.3mm、カラー4色+白×2回+ニスの7色刷りと想定して、42,000部で比較してみました。

仕様により差は出てくると思いますが、こうして見ると、
バイオマスプラスチック使用PPに変更してもそこまでコストアップしないように思います。

バイオマスPPクリアケースのサンプル

当社では、テスト品のバイオマスプラスチック使用PPを使って、ケースサンプルを作成いたしました。

同じメーカーの通常のPPシートと見比べてみましたが、透明度やてざわりに差はほとんど感じられませんでした。

カーボンニュートラルなバイオマスPPでCO2削減しましょう。

バイオマスプラスチック使用PPは
二酸化炭素を増加させない「カーボンニュートラル」にも貢献できるとされています。

バイオマスを燃焼すると化石燃料と同じようにCO2が発生しますが、植物は成長過程で光合成によりCO2を吸収しており、
ライフサイクル全体でみると大気中のCO2を増加させずに収支はゼロになるということを
「カーボンニュートラル」と言います。

Carbon Neutral

 

再生PPシート

PP素材でもうひとつ注目されているのが再生材料を配合した再生PPシートです。

再生PPはPP材料を製作する過程で出るシートの端材を再利用して作られたエコなプラスチック素材です。

これはもともと透明度の高い高透明PPを再利用して作られているので透明度はバージン素材のシートと比べても遜色ありません。
再生材のCO2排出量はバージン材の30%以下、つまり70%削減が可能ですので地球温暖化防止にも貢献することが期待されます。

ロットに関して、バイオマスプラスチック使用PPと同様に1t(1,000㎏)からの受注生産となります。
価格面もバージンPPとくらべて10%弱ほど上がります。

PP素材の環境配慮品はいかがでしたでしょうか。

サンプルもご用意しておりますのでお気軽にお問い合わせください。

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